妻はおしとやかで、甘え上手な可愛い人間だと信じ切っていました。ただ、今回の一件でとんでもない裏の顔があったことを私は知ることとなりました。私が浮気調査をしようと思ったのは、ふとしたキッカケでした。元々、根っからの疑り深さと人の表情の変化や空気の変化に敏感だった私は、妻が時折見せる微妙な空気に気付いていました。例えば、さり気なく妻に話しかけたときの返事が、なんというか、「あれ?今、別のこと考えてるな?」という感じの瞬間があったり、何となく気だるそうな動きをする時が見られたのです。
こういう勘はよく当たるのが私の特技でもありましたので、ほとんど妻が浮気している確信はしていたのですが、念のためという事で浮気調査をすることにしたのです。調査と言っても、ほとんどストーカーのようなことばかりでお話しするのも恥ずかしいことばかりです。
まずは、家に盗聴器を仕掛けました。盗聴器もここ数年でだいぶ入手しやすくなっており、秋葉原にでも行けば簡単に入手できました。また、家にある大きな置時計の裏に、小さなWEBカメラを仕掛けました。それぞれ、電源が必要だったのでどうしようかと思ったのですが、カメラ、盗聴器ともにたまたまタンスや引き出しの裏にあった隠れたコンセントから電源を確保できました。
録ったものについては、妻が風呂に入っている間などにチェックしましたが、黒でした。幸い、家に招いての情事をしていることはなかったのですが、盗聴器で録音していた音声より確固たる証拠をつかんだのです。あまりにも卑猥な内容なので詳細まではお話しできませんが、おしとやかだと思っていた妻の酷く汚い言葉や、電話の向こうの相手とのスケベな話までが全て収まっていました。
間違いのない結果は出ましたが、妻にはそのことを告げず、たまに浮気を連想させるキーワードを会話の中に盛り込んだり、嘘の予定を伝えて早めに帰ってくるなどの悪戯を今は楽しんでいます。私も随分捻くれた性格だとは自覚していますが、いつか妻とは話し合いをしなければいけないなと考えると、少し憂鬱になります。
post: 2016/9/30